今回は中小企業診断士への道の第8弾として、
企業の方向性の決定についてまとめてみたいと思います。

ドメイン

ドメイン・・・事業領域

ドメインとは企業が活動し存続していく事業領域のことを指し、ドメインを定義することによって向かうべき方向が示され、自らが競争相手と戦う土俵を定めることができます。

エイベルのドメイン理論

エイベルは、3つの軸に類型化してドメインを定義しています。

・顧客層(WHO):どのような顧客層をターゲットにしているのか?
・機能(WHAT):その顧客層にはどのようなニーズがあるのか?
・技術(HOW):そのニーズに応えるにはどのような技術が必要か?

顧客層、機能、技術の三次元でドメインを定義することが大切です。
※デレク・F・エーベルは、主に戦略的マーケティング、総括マネジメント、リーダーシップ、執行責任といった分野において研究する経済学者です。

ドメインの定義は企業の存続にも影響する重要課題

ドメインの定義の決定の仕方によっては企業の存続さえ危ぶまれる事態にもなりかねません。
有名な話に「アメリカの鉄道会社の衰退」があります。

かつてのアメリの鉄道会社→事業領域は「鉄道事業」

鉄道事業というドメインの設定が狭すぎたため、自動車や航空機などの他の輸送期間の台頭に対応できず、衰退してしまったという事例があります。
以上のことから、ドメインは適切な範囲に定義しなければいけないことが見えてきます。(広すぎず、狭すぎず)

ドメインの設定が広すぎる場合

・経営資源が分散してしまう
・様々な業界と競争が生じてしまう

ドメインの設定が狭すぎる場合

・顧客ニーズに対応できなくなる
・その事業が競争に敗れると企業の存続が危ぶまれる

ドメイン決定の意義

・投資の意思決定の範囲を絞り込める
・必要な経営資源が明確になる
・社内外に企業のアイデンティティや基本的性格を示せる
・自社の競争優位性が明確になる
・事業戦略の基礎になる

ドメイン設定の留意点

・広すぎず、狭すぎず、バランスを考える
・ドメインは将来の企業の運命を決めることになるため、慎重に検討する
・トップだけでなく従業員まで、ドメインを浸透させる(ドメインコンセンサス)
・外部環境が変化した場合、ドメインの再定義を検討する

ドメイン定義の考え方

ドメイン定義の考え方には「機能的定義」と「物理的定義」の2つがあります。

・機能的定義:どのようなコトを提供するかを中心にドメインを提起する
・物理的定義:どのようなモノを提供するかを中心にドメインを提起する

コア・コンピンタンス

コア・コンピタンスとは企業の「競争力」、「創造力」の源泉として、基盤となる能力のことです。

C. K. プラハラッドとゲイリー・ハメル

C. K. プラハラッドとゲイリー・ハメルはコア・コンピタンスの条件として、

・広範かつ多様な市場への参入可能性をもたらすもの
・最終製品が顧客に提供する価値を向上させるもの
・他社には模倣が困難な技術やスキルであるもの

以上の3点を挙げています。

これは、企業内部に培った能力を競争のための資源として活用していくという考え方であり、リソース・ベースド・ビュー(資源に基づく戦略の見方)と言われています。

※リソース・ベースド・ビューは、1984年にB・ワーナーフェルトによって提唱された概念で、企業ごとに異質で、複製に多額の費用がかかる経営資源(リソース)を活用することによって、企業は競争優位を獲得することができるという、経営資源に基づく戦略論です。 企業の外部環境や業界内でのポジショニングに基づく戦略論とは異なるアプローチを取っていて、あくまで企業内部の経営資源に競争優位の源泉を求めています。