今回は中小企業診断士への道の第22弾として、
イノベーションマネジメントについてまとめてみたいと思います。

CSR(企業の社会的な責任)

CSR(企業の社会的な責任)とは、企業が利益を追求するだけでなく、組織活動が社会へ与える影響に責任をもち、あらゆる利害関係者(ステークスホルダー)からの要求に対して適切な意思決定をする責任のことを言います。

CSRの具体的な例

・ISO14000の取得(環境への配慮)
・メセナ(文化や芸術に対する企業の支援のこと)
・フィランソロピー(企業の社会的貢献全般のこと)

法令遵守を中核とするコンプライアンス経営は最低限の義務です。

CSR(企業の社会的な責任)の領域

CSR(企業の社会的な責任)の領域は、基本責任、業務責任、支援責任の3つの領域で構成されると言われています。

基本責任

自己利益動機による、相互同意型価値交換の推進

業務責任

・雇用機会の提供
・外部不経済の排除(公害、環境破壊など)
・内部不経済の排除(不公正取引、欠陥商品、情報隠蔽など)
・納税義務

支援責任

・社会支援(フィランソロピーなど)
・経済支援(国際経済援助など)
・政治支援(公正な政治献金など)
・文化支援(メセナ活動など)

ISO26000

ISO26000とは、ISO(国際標準化機構)が2010年11月に発行した、社会的責任(SR)に関する国際規定のことであり、国や地域、組織規模に関係なくあらゆる組織で自主的に活用されるよう作られました。

企業などの営利組織だけでなく、学校、病院、国際機関、政府など、幅広い組織を対象にしています。

手引き(ガイダンス)は社会的責任について誰にでもわかるよう分かりやすく解説されており、社会的責任の最良事例なども取り入れられているため、組織が行動するためのツールとして利用されます。

>>ISO26000の概要

企業統治(コーポレート・ガバナンス)

企業統治(コーポレート・ガバナンス)とは、株主や消費者などが企業の経営に関わって、チェック機能を果たすことを言います。

企業統治の歴史

1960年代のアメリカで、企業の非倫理的。非人道的な行動を抑止すべきであるという理由で用いられるようになり、次第に粉飾決算など投資家から見た企業不祥事を防ぐためにどうするかという意味でも使われるようになりました。

企業価値・株主価値を増大させるためにいかに企業組織を構築するかという意味も持ちます。

1980年代から1990年代のアメリカでは、企業買収が進んだことや、機関投資家の発言力が強まったことにより、コーポレート・ガバナンスへの関心が高まりました。

1990年代以降は、ヨーロッパ諸国や日本でも、多数の企業の不祥事が発覚するとともに、経済的な停滞が続く中、コーポレート・ガバナンスが注目されるようになりました。

企業統治の目的

企業統治の目的は、

・企業不祥事を防ぐ
・企業の収益力を強化する

企業統治の手段

・株主が何らかの制度を利用して経営者を統治する方法(モニタリング・システム)
– トップ・マネジメント組織を通じて行われる「組織型コーポレート・ガバナンス」
– 証券市場を通じて行われる「市場型コーポレート・ガバナンス」

・経営者に対し「経済的インセンティブを付与」し、自己統治させる方法(インセンティブ・システム)

組織型コーポレート・ガバナンス

組織のあり方によって経営陣を監視する仕組みが、組織型のコーポレートガバナンスです。

例えば株主の意に沿わない意思決定ばかりする経営者に対しては、株主総会で解任される可能性がありますし、株主代表訴訟といって株主から企業の経営陣に対して損害賠償を求めることができる制度があります。

これらの制度は経営陣に対する抑止力として機能しており、組織型のコーポレートガバナンスです。

市場型のコーポレートガバナンス

経営陣のまずい経営によって業績が悪化すると、上場会社の場合は株価が下落します。

その経営陣の意思決定に株主がそっぽを向いてしまったらさらに株は売られ、株価下落が止まらなくなってしまいます。

このように市場の仕組みで経営陣に対して抑止力を行使することを、市場型のコーポレートガバナンスといいます。

上場会社の場合、株価は経営に対する成績評価と同義なので、経営陣は常に株価という形での評価にさらされています。

経済的インセンティブの付与

経営者にインセンティブを与える制度としては、ストック・オプションがあります。

これは経営者に対する報酬として、一定の価格で一定数の自社株を購入できる新株予約権を与えるというものであり、経営者が常に株価を高めるような経営を行うことを狙ったものです。

※ストックオプション(英: stock option)とは、株式会社の経営者や従業員が自社株を一定の行使価格で購入できる権利。 従業員向けのものは英語ではemployee stock optionという。(-wikipedia参照-)

国際経営

産業の空洞化が進行したり、国内市場が縮小したために、

・新市場での成長機会の獲得
・リスクの分散
・低コストの生産要素の獲得
・余剰資産の有効活用
・規模の経済性や範囲の経済性

などを求めて海外進出を図る企業が増えています。

【海外進出の展開方法】グローバル統合型

・各国に共通の活動を統合的に考える

【海外進出の展開方法】地域密着型

・現地に合わせた地域密着型

カントリーリスク

特定の国・地域における政治・経済・社会情勢の変化により、企業が損失を被るリスクを言います。

・急激なインフレや通貨の下落
・国際の債務不履行(デフォルト=元利金の支払いができなくなること)
・政権交代による経済・通商政策の変更
・戦争や内乱に伴う政治の不安定化
・法制や税制の解釈、運用の相違
・商慣行やマナーの違い
・外国企業に対する国民感情

異文化インターフェイス

文化上の差異を乗り越えて多国籍企業としての経営を遂行するために、異文化間を連結し、統合化する経営管理の仕組みを言います。

海外に進出した企業は、その進出先の国の社会制度や文化と適応する必要があります。

フィージビリティー・スタディー

企業や組織体がある計画を作成し、実行に移そうとするとき、その「実現可能性」を環境などの外的要因や内部的な資源・能力といった要因との関連で評価・検証することを言います。

・実行可能性調査
・採算性調査
・企業化調査

新事業を計画する際、採算面からその事業が成立する可能性を事前に調査すること。

産業クラスター

産業クラスターは、ポーターが提唱した概念です。

ポーターによると、産業クラスターとは「特定分野の関連企業や関連機関が一定の地域に集中的に立地し、相互に協力しつつ、競争している状態」と定義されています。

・産業クラスター論は、科学技術インフラ、先進的な顧客ニーズや新しい生産要素の重要性を指摘しています。

知識ベースの新しい生産要素や資本、労働力等が国境を越えて移動するグローバル化時代においては、知識が重要であり、新しい時代に即した地理的要因の意義を示唆しています。

・産業クラスターは自社だけではなく、大学、研究機関、金融機関、地方自治体等の多様な組織を含んでいます。

特に教育研究機関としての大学を含むことは、産業クラスター形成に高度なスキルを備えた人材と研究開発・知識が重要なコアを形成していることを示唆しています。

・集積の効果として費用の最小化を強調する伝統的集積論に対して、産業クラスター論はイノベーションの意義を指摘しています。

・産業クラスター論では、集積内における競争の意義を明確に示しています。

産業クラスター内で展開される激しい競争は、地域の競争優位の維持にとって不可欠となります。

社内ベンチャー

社内ベンチャーとは、新事業を創出するために、企業内に作られる独立的運営組織です。

お幅な権限が与えられ、担当者は社内企業家と言われます。

・事業意欲の盛んな社員を社内に引き止める
・イノベーションを生み出す企業家精神、哲学、組織構造を内部に発展させる

産学連携

産学連携とは、大学などの研究機関と民間企業が連携し、新技術の研究開発や新事業の創出を図ることを言います。

また政府・地方公共団体などの「官」が加わった場合、「産学官連携」と言います。

TLO

TLO(Technology Licensing Organization:技術移転機関)とは、大学の研究成果を企業へ技術移転し、産と学の「仲介役」の役割を果たす組織のことを言います。

産学連携のメリット

・企業側のメリット:技術資源の多くを研究機関に求めることで、企業は自社資源をコア事業に集中して投入できる

・研究機関のメリット:研究成果を産業化することができ、それによってさらなる研究資金を得ることができる